• 2022年11月16日
  • 人工芝の知識

すごいぞ!クリンプ糸!人工芝の地味な立役者

「クリンプ糸」と聞いて、ピンとくる人はあまりいないのではないでしょうか?

人工芝は、よくみると2種類の芝糸が組み合わさっています。
1つはまっすぐな「ストレート糸」、もう1つがストレート糸の根本でもじゃもじゃしている「クリンプ糸」です。
ぱっと見は、地味で特になんの意味もないように思われるかもしれませんが、実は人工芝に欠かせない、なんでも屋さんなんです!

今回は、クリンプ糸がどんな役割をしているのかご紹介していきます。

クリンプ糸が入っていればなんでもいいの?

まず、クリンプ糸の役割を解説する前に、クリンプ糸の質についてホームセンターなどに売られている格安のリアル人工芝とメモリーターフとを比べて、少し説明したいと思います。

メモリーターフのクリンプ糸
メモリーターフのクリンプ糸のイメージ
格安なリアル人工芝のクリンプ糸
格安なリアル人工芝のクリンプ糸のイメージ

まず、ホームセンターのリアル人工芝は、コストを抑えてなるべく安く販売しています。
そのため、クリンプ糸として必要な弾力性がメモリーターフに比べて低く、本体のクリンプ糸の役割が果たせていません。

「クリンプ糸が入っているからこの人工芝はいい人工芝だ!」というわけではなく、クリンプ糸の質も見極めなければなりません。

質の高いクリンプ糸の見極め方

  • ① 葉先の方までしっかり支えストレート糸を立たせているか
  • ② 踏み心地や触り心地はふわふわしていてクッション性を感じるか
  • ③ 離れてみた時に枯芝(クリンプ糸)が程よくみえるか

枯芝にみたててリアルさアップ

リアル人工芝は、主にストレート糸は緑色、クリンプ糸は茶色や濃い緑などを使用して、天然芝のような色合いを再現しています。

メモリーターフの場合は、ストレート糸で2色の緑色、クリンプ糸で濃い緑と茶色の2色、合計4色を使用し、より自然な色合いを再現しています。

リアルな見た目
4色

ストレート糸を支えて起立性アップ

人工芝の「起立性」とは、“芝糸が立っているかどうか”です。
人工芝の起立性があるのとないのとでリアルさが全然違います。

このように、起立性があることでビニールっぽい光の反射を抑制し、枯芝に見立てたクリンプ糸が少しだけ見え、リアルさがアップします。

起立性あり
(メモリーターフ)
メモリーターフ(起立性のある人工芝)
起立性なし
(従来のリアル人工芝)
従来の人工芝(起立性がなく芝が寝てしまいビニールっぽい反射が目立つ)

さいごに

人工芝といったらストレート糸が注目されがちですが、今回はクリンプ糸にクローズアップしました。

メモリーターフのクリンプ糸は、弾力のある素材を採用し、さらに芯入りの形状にすることで、クリンプ糸の役割を最大限に生かし、よりリアルで質の高い人工芝になるように設計しております。

見えないところでがんばっている人や物があるからこそ、いろんな物事が成り立っていることはたくさんあります。
人工芝も同様で、クリンプ糸があるからこそ、人工芝が、メモリーターフが成り立っています。

あまり注目されない芝糸ですが、時々思い出してあげてください。